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かあさん

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正月前に、凧揚げをしました。
撮影は兄、被写体は弟と凧。

小学二年生男子の孫①と、母子お互いに険悪なやりとりになった時のこと。
詳しいいきさつは忘れてしまったが、おそらくは宿題やりなさい! とか、早くしなさい! とか、ささいなことで
私が声を荒げてしまったのだったと思う。

「おかあさんよりおとうさんが好きだったのに」
と言われてしまった。

…その場から消えたくなった。

長男が存命であったら、なんらこたえる一言でもなかったと思う。
仲良しの父と息子、私はその関係が好きだった。
おかあさんより、おとうさんが好き。それを聞いて、ほくほくした気持ちになれただろう。

だが今となっては、その一言は堪えた。
父親と遊びに行くことも多く、友達のようだった孫①のことが不憫でならない。
しかし噴出するのは相反する感情。悔しさと怒り。
私にはどうすることもできない。父親には絶対になれないのだ。

私が声を荒げるのにも実は訳があった。
時に言うことをきかない息子達。父親がビシッ! と言えば、しゅっと大人しくなっていたのに。
私が声を荒げてもいまいち、いや、ほとんど効かないのだ。
もっと強い声で言わなければいけないのでは? という迷いがあった。


先日孫②の五歳児検診が保育園であった。
保健師さんと対面で子どものこと、親自身のことなど相談できる機会で、そこで出会った保健師さんが、近しい方と死別した体験を持つ方だった。
うちの境遇を察して、彼女と話せるように組んでくれたのかな、と思ったけど、後から聞いたら偶然だったらしい。
気持ちに蓋をしていたのをそっと開けてもらえたような感覚で、涙がとまらなくなってしまった。

父親が居なくなってしまった、ということを知っている上で言ってもらえた一言がすとんと落ちた。
「おとうさんはおとうさん、おかあさんはおかあさんでいい」

ひとつ無くなった。その跡の穴を埋めようとしたくなるけど、私は×2にはなれない。
居なくなった人には、誰にもなれない。真似をしようとすれば無理が生じる。
私は私の声で伝え、自分の腕で抱えられるだけのものを抱きしめるしか、方法はないのだ。

父親の真似をして、彼らを釣りに連れていってあげたかったけど、今年はどうも億劫で行けなかった。
来年になって、少し暖かくなったら、おかあさんが連れて行こうと思う。多分最初は釣り堀だけど。
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Mつ

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遠くの山はもちろん、近所の山も雪になりました。

東京時代に仕事仲間だった「Mつ」が手紙をくれた。
どことなく不器用ながら(失礼!)まっすぐなひとで、当時において腹を割って話せる貴重な友人の一人でした。亡き夫も彼女のことがかわいくて仕方なかったらしく、大好きだった。
※余談ですが嫁は職場恋愛・結婚で、当時私たちは夫の部下であったのだ。

長男が亡くなったことを手紙で連絡したつもりだったが、返信がなく、気がかりになっていました。
届かなかったのかな? 引っ越したのかな? 縁切り?? と、いろいろ考えていたので、今回のお手紙非常に嬉しかった。彼女がこの手紙を書くのに要したであろう時間が、思いを表しているようで嬉しかった。

そしてこれで、思いつくかぎりすべての、私たちとどこかの時間を共有してくれた方たちへの連絡がついたことになる。なんかひとつ仕事が終わった気がします。

Mつからの手紙には、いくつもの思い出が書かれていて、当時の夫や、あの頃のことを思い出す。
「あの頃は良かったなあ」と思う事は「負け」のような気がいつもしていて、「過去のどこかの時間ではなく今、今が一番充実していて幸せ」と思ってやってきましたが、いやぁ、ちょっともう無理かもしれません。

夫が居てくれた時間は、本当に幸せでした。
あの時間を糧にして余生を進むしか、もはや無い気がします。

私はまた独りになった、と言えば、多分お叱りをうけるでしょう。
そばに子どもたちも居てくれるし、家族も居てくれるし、支えてくださる方がたくさん居てくれます。
一人ではないのだけど、やっぱり独りになったなあ、と思います。
極上の寂しさです。でも決して不幸せではありません。

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ばぁばが毎日せっせと、いろいろなものを干しています。
この冷た~い空気と風が、きっとおいしくしてくれるのでしょう。

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葉っぱのところで吊してある大根もよく見かけますが、うちではこうして干しています。
今日は10回目の月命日です。振り返れば早いような、長い時間でした。
プロフィール

長男の嫁

Author:長男の嫁
山梨県北杜市明野町に暮らす、二世代農家[かねひこのはたけ 三井農場]長男の嫁のお百姓日記です。日々変化する畑の話と、家族の話をお伝えします。家族構成は下記をごらんください。

かねひこのはたけ Webサイト

 【じぃじ】
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『かねひこのはたけ』取締役社長。田んぼの責任者。身体の動きと仕事が速い。還暦はとうに過ぎたがその働きぶりに衰えはなく、毎日常に動き続けている。趣味は山登り、旅行、カメラ。

 【ばぁば】
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主に野菜畑の責任者。嫁に来た当時はお米が主力だった三井農場で、野菜の育生を始め、今では20種類近くの野菜を育てている。やさしくてしっかり者の三井農場の母。漬け物と煮豆が上手。趣味は旅行、編み物、テレビ鑑賞。

【長男】
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大学卒業後東京に暮らし、結婚して所帯を持ったが、「子どものためにも土に近い生活がしたい!」と一念発起。2010年1月より実家に戻って農業の勉強を始める。日々お百姓仕事をしながら農業の新しい担い手になるべく勉強に励む。2014年2月逝去。

【孫①】
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長男の第一子。小学校生活も二年目に入った7歳。3歳までは東京育ちだが今やすっかり山梨の子ども。趣味は魚釣りと読書、今は主にゲームに夢中。藤子F不二雄の作品と自然科学が好き。

【孫②】
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長男の第二子。おとなしめな孫1と比べるとひょうきんな4歳児。しかし恥ずかしがり屋。兄にあこがれと負けたくない気持ちの両方を持ち、泣いたり怒ったりふざけたりする姿が周囲の笑いを誘う。

【長男の嫁】
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北海道出身者だが寒さに弱く、関東の古民家の冬の寒さについていけてない。農業の「の」の字も知らず、じぃじばぁばの作業を少〜しずつ手伝いながらもまだまだ食べる専門。webサイト制作担当。

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